よくばりと嘘
誰も彼もに好かれたいと思って居たわけではないのに
どこかで、私は誰もを好きになろうとして居たんだなと気がついた
傷つけられるような出来事があっても
公序良俗に反するような行いを見ても
何か事情があるのだろうとか
そうじゃなくても、他にいいところがあるだとか
それがね、必要な時もあるけど
そうじゃないときにまで探しては
相手を肯定し、受け入れようとしてしまって
誰をも受け入れる必要などなかったのに
それは自分の精神のためだと思っていた
誰かを憎んだり否定するのは
エネルギーのいることだからと
でも考えてみれば
体だって不要なものや攻撃的なものを外へ出そうとするのと同じで
心だって同じようにするのが自然
アレルギーや食べ物の好き嫌いのように
どうしても脳が受け付けなくなる時もある
愚かだなあ私は
嫌いなものを嫌いと認めることを怠ってきたんだな
そういうことも含めて、嘘つきだ
そこに他人の共感だって、いらないのに
共感が得られないものがそのまま間違いや失敗ではないのに
私はカイジなんかよりずっとずっとクズだ
欲張りで、嘘つきだ